「相続放棄の前後に遺品整理をするのはNGなの？」
相続を放棄しようか迷っている人、遺品整理を進めてしまおうか迷っている人は意外と多いものです。
相続を放棄しても遺品整理をしても問題はないのか、どこまでが可能なのかなど悩む部分が多く、相続放棄や遺品整理の第一歩が踏み出せない人も少なくありません。
そこで今回は遺品整理と相続放棄について簡単に解説をしつつ、見逃してはいけない注意点についてもシンプルに解説していきます。
自分がどのような選択をしようか迷っている人は、ぜひ当ページの内容を参考にしてみてください。
遺品整理と相続放棄について
それでは遺品整理と相続放棄について、各々簡単に解説をしてきましょう。
これらの定義について知っておくことで、自身がどんな決断をするべきかを選ぶ基準にもなるため、ぜひ各項目に目を通してみてください。
相続放棄は財産の相続をしない
まず相続放棄ですが、これは単純に財産の相続をしないことを指します。
亡くなった家族・親族の財産を引き継ぐのは当然と思う人が多いかもしれません。
しかし故人が所有していた建物や土地、車や株式、また貯金・現金を引き継ぐだけが相続ではなく、場合によっては生前の債務・借金などマイナスの財産も相続の対象となるのです。
そして大きな借金や債務があった場合は、相続をすると金銭的にマイナスになってしまうため、相続放棄を選択するケースもあるのです。
ただし相続放棄を選択した場合、当然全ての遺産（プラスの財産）も放棄しなくてはならず、一度相続放棄をした場合は取り消しができなくなるため慎重になる必要があることを覚えておいてください。
遺品整理は故人の所有物を整理する
次に遺品整理についてですが、これは故人の所有物を整理することを指します。
亡くなった家族・親族の家財や持ち物を整理することはもちろん、遺言を残している場合にはそれらを確認しながら持ち物や財産を整理していく形となります。
単純な仕分けだけではなく、思い入れのあるものを形見分けしたり、使わないが価値のあるものなどを買い取りしてもらうところまでを遺品整理と考える人も増えてきています。
大切なものや処分するもの、また形見分けをするものや単純な処分だけではなく写真や手紙など思い入れがあるものは「お焚き上げ」するなど、想いも含めて整理することが大切。
そして物が多い場合は個人で行うと膨大な作業時間と労力が必要になるため、最近では遺品整理業者・サービスを上手に活用する人が増えているのです。
相続放棄検討中に遺品整理をする際の注意点
次に相続放棄を検討している場合の注意点について触れていきましょう。
故人の借金・債務などが大きい場合、相続放棄をするかどうかを検討している中での遺品整理の注意点についても触れていきますので、ぜひ各項目を参考にしてみてください。
相続財産は処分しない
まず相続放棄を検討している場合、財産は処分しないことが大切です。
仮に相続放棄をする場合、相続対象となっている財産を処分することはできません。
もしも誤って財産を処分してしまうと「相続する意思がある」と判断されてしまうため、相続放棄が認められなくなるリスクがあります。
法律を知らなかったとしても処分行為を行った時点で相続放棄ができなくなるため、注意が必要です。
もちろん処分や整理が認められている財産もありますが、万が一のリスクを考えると、事前に弁護士や専門業者などに相談をするのが賢い選択肢だと言えるでしょう。
※故人の現金や預貯金に触れてしまうと「法定単純承認」に当てはまるため、相続放棄ができなくなるのです。
金銭的価値がないものは形見分けが可能
次に相続放棄についての誤解にも触れていきますが、金銭的な価値がないものは形見分けが可能です。
これは相続放棄をした場合の話ですが、金銭的な価値ある物は当然相続ができませんが、それ以外の物は「形見分け」の形で引き継ぐことが可能です。
貴金属や家電、パソコンや家具などは金銭的な価値があるため該当しませんが、写真や古着、手紙などは金銭的な価値がないので形見分けが可能です。
相続放棄を選択した場合、思い出の詰まった全ての物も相続できないと考えている人もいるのですが、上記のように金銭的価値がないものは形見分けが可能なので、そのあたりも考慮した上で相続放棄をするかを検討するのが良いでしょう。
日持ちしない遺品は処分が可能
最後に日持ちしない遺品は処分が可能という点にも触れていきます。
生鮮食品や賞味期限が短い食べ物、他にも日持ちがしない物は財産価値がないとみなされるため、処分をしても問題はありません。
例えば故人が冷蔵庫や冷凍庫で保管してい食べ物などは、賞味期限が短いため処分せざる得ないでしょう。
ただし相続放棄を検討している場合には、ここまでにも挙げたように故人の財産に触れるリスクがあるため、不安がある場合には弁護士や専門業者などに相談をしてから対処することをおすすめします。
相続放棄前後の悩みは遺品整理のプロに相談
今回は相続放棄前後の遺品整理について色々と解説をしてきました。
遺品整理というよりは財産の処分などをすることで、相続放棄ができなくなるリスクは真っ先に知っておくことが大切です。
もちろん相続放棄をしない、故人の遺産・財産は相続して遺品整理をする場合はそこまで気にせずとも問題はありません。
また少しぐらいの借金があったとしても、建物や土地などを所有していれば（借金を含めて）相続をした方がプラスになるケースも多いものです。
ただし当ページでも触れてきたように借金・債務の金額が大きい場合には、一度相続放棄も検討しつつ、万が一にも相続放棄ができないなんてことがないように遺品整理には慎重になる必要があります。
ちなみに弊社では「優良事業所認定」を受け、また「遺品整理士」が在籍しているので、相続を検討中の方も含めつつ安心して不安を解消しながら依頼をすることが可能です。
埼玉県を中心に様々な依頼を受けておりますので、遺品整理や相続放棄でお悩みの方は「遺品整理プロエール」に気軽にご相談ください。
